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「 【遅れた何倍返し?】 」
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「返したんだよね?」

そう言って会っていきなり胸倉を掴まれた。

あぁ……なんでこんな状況になってんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい…桜……ちょ、くるし…っ!!」

ぐぐっと胸倉を掴まれた状態で足が宙に浮く。

嘘だろ?

俺こいつより背高いし、体重だってあるはずなんだけど…


「ちょ、マジで離せってっ…く・くるしっ……」

そう言って体をバタつかせると、桜は小さく舌打ちをして俺のシャツから手を離した。


…ってか何でこんなに機嫌悪ぃんだ…?


そんなことを考えてると桜は冷たい声で

「ねぇ…流風さん。今日何日かわかる?」

と言いだした。


「は・はぁ??」


何の脈絡のない質問に思わずそう返してしまう。


「知らなかった?3月の25日だよ。」

「え…いや、それくらい知ってるけど…」

「……もう一週間以上過ぎてんだよ?」


もうなんのことだかわかんねぇ……


とりあえず何かしらこいつらが怒ってるってことは理解できた。

桜の後ろで菫もすっげぇ俺のこと睨んでるし…


「な・なにが…っ?」

考えても答えが出る気がしなかったので素直にそう尋ねる。

すると桜はにこっと笑って答えた


「ホワイトデーからですよ」

ただ額には青筋が浮かんでいたけれど。

 

「は?ほ・ほわいとでぇ??」

「なに?まさか知らないとは言わないですよね?夢さんにはちゃんとお返ししてるもんね?」

「や、一応前に准平に聞いて知ってるけど………ってか何で夢にあげたこと知ってんだよ!?」

「今はそんなこと聞いてません。」

「す・菫……さっきから微妙に靴の先で踵蹴るのやめろ!地味に痛ぇ!!」

「あぁ…すいません。母さんからチョコ貰っておいてお返しもしないなんて人神経が通ってないのかと思いまして。」

「……暗に無神経だと言いたいのか?」

「暗にじゃなくてはっきりと行ったつもりなんですけど?」

 

菫は桜と同じようににこっと笑う。

あぁ…やっぱこいつら双子だな……怒ったときの笑いかたまでそっくりだ…

 

 


つまり…こいつらの話をまとめると…先月のバレンタインに俺が緋粋さんからチョコを貰っておきながら、何故お返しをしねぇんだ!!

ということらしい……

 

 

 

 

 

 

 

 

こいつらマジでマザコンだな…。

 

 

「流風さん?今何か考えてた?」

「え…いや、別に。」

 

というか…緋粋さんに確かに貰ったけど…なんというか、あれは同情でくれたみたいなもんだし…

あぁいうのにお返しっているのか??


ってか俺このバレンタインデーとホワイトデーっていう行事を知ったのが最近だからいまいちよくわかんねーんだけど……

ホワイトデーは貰ったやつ全員に返さないといけないのか…?  だったら他にも返してねーやついっぱいいる……

ってかこれって好きなやつにチョコとかやる行事なんだろ?

じゃあ別に好きじゃないやつには男だってお返ししなくてもいいんじゃねーのか…???


ってかこれで俺がお返しして茉珱さんとかに睨まれたら嫌だし…

 


というのが俺の考えでお返しをしなかった。


それを双子に伝えると

 

「「………」」

 

何故か蔑んだような目で見られた……。

 

 

 

 

×××

「ってぇ……んで、いきなり俺がボコられなきゃいけないんだよ…」

「流風さんが母さんを蔑ろにするからでしょ!!」

「待て…何かその言い方は誤解を与えるからやめろ!!」


あの後、とりあえず一発ずつは殴らせてください。という理不尽な要求……要求っていうか、そう言った瞬間に殴られた……


「で?何?緋粋さんも怒ってんの?」

それならちゃんと謝りに行ったほうがいいのかもしれない…

あの人が怒るといろいろややこしそうだ……主にその周囲が。現にこいつらが来てるわけだし…


「え?いいえ、母さんは怒ってませんよ?」

「は?」

「ってか母さんが流風さん如きにお返し貰えなかったからって怒るような小さい人間なわけないじゃん。」

「……………は??」


え?

じゃあ何で俺こんな目にあってんだ??

 

「「単に俺らが気に入らなかっただけ」」

 

驚くほど綺麗にハモって双子はそう言った。

 

「母さんがせっかく流風さんのためにお菓子作ったってのにさー、お返ししないとか母さんが許しても俺らが許せないよね、菫ちゃん!」

「そうだな。」


「「ってことで」」


ガシっと両腕を双子に掴まれ持ち上げられる。


「今からお返し買いに行きましょうか!」

「ホワイトデーの時に3倍返しなんだから今は10倍返しくらいにしないと割にあわないよねー」

「は?…はぁ??」


こうして俺はお返しという名のカツアゲにあった……

 


教訓:浅葱家に物を貰うときは(特に緋粋さん)お返しに気をつけよう。

 

 

 

 

 


◆◆◆
ホワイトデーから一週間以上経ってしまいましたが、ホワイトデーSSSです!!
安心の龍くん不憫率ですね(笑)

トオルさんのとこの緋粋ちゃんから夢から貰えなかった時用にチョコを貰ってたのでそのお返し話です。
龍は変なとこで世間知らずなのでホワイトデーをちゃんと理解してなくて、ホワイトデーも好きな子にしか返さなくていいと思ってたんですよ。
ので、夢にはちゃんとお返ししました。
夢からは貰ったんだと思うよ。顔面に投げられて(笑)
ちなみに夢は双子と茉珱さんにもあげてると思います。

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