桜「怖い話しましょう!!」
龍「うわっ何だお前らいきなり!?」
桜「夏って言えば当然怖い話だよね!!ってことで怪談大会をやりにきました!!」
夢「・・・・・・・・・」
准「夏って・・・そろそろ終わるんじゃね?」
菫「ですよね。俺もそう言ったんですけど・・・」
桜「のんのん。まだギリギリ8月です!8月は夏になります!9月からは秋です!ってことで今しましょう!」
菫「ってな感じにいつものごとく暴走しちゃって。」
准「へー。ま、いいけど。楽しそうだし」
龍「っておい!!あれか?お前らここに出てくるのってもう日常茶飯事設定なんか!?これ突っ込むのって俺だけなんか!?俺がおかしいのかぁ!?」
准「龍・・・俺が良い言葉を教えてやろう。『慣れるが勝ち』だぞ!」
龍「んだそれ!!ってかそこまで順応性がいいお前がおかしいわぁ!!!」
×××
桜「まぁまぁ。頭の堅い流風さんも落ち着いたところで。」
龍「堅くねーよ!お前らが異常なんだよ!!」
桜(さくっと無視)「ぱふぱふー!第一回怪談大会~!!」
准「わ~」ぱちぱち
菫「――。」ぱちぱち
夢「・・・・・・・・・」
桜「司会進行は俺、浅葱桜でお送りしまーすっ!」
龍「・・・・・・」ぱちぱち←突っ込むのが疲れたご様子。
桜「えー・・・ではルールの説明を。」
龍(怪談にルールなんてあんのかよ。)
桜「俺から時計まわりに一人ずつ怖い話をしていってもらいます!以上!!」
龍(短っ!!)
菫「流風さん・・・きっと心の中で桜の言動に一つずつツッコミ入れてるんだろうなー。」
准「なー。慣れるが勝ちって教えてやったのに律儀なやつだ。」
菫「あーそうそう。ちなみに読んでる人にはわからないので順番を発表します。桜、俺、流風さん、夢さん、准平さんです。」
桜「さすが菫チャン!お兄ちゃんのフォローもばっちりだね☆」(ぐっ)
菫「その語尾の☆はやめろ。」
桜「ってな感じでー始めましょう!では照明オフ!!」
夢「く・暗くするの!?」
桜「え?だって怪談って暗い部屋でやるもんでしょ?」
夢「そ・そんなルールないよ!!」
桜「でもそっちのが盛り上がるじゃないですか!」
夢「や・・・あの・・・でも・・・・・・」
龍「夢・・・もしかして・・・怖いのか?」
夢「ぇっ!?」
龍「へー・・・・・・」(にやにや)
菫「おーっと流風さんがイヤラシイ笑いをしているー!これは何を意味するんですかね?解説の准平さん?」
准「これはアレですねー。好きな子の意外な弱点を知って喜んでいるときの笑いですね。」
菫「つまり普段優位に立てないのでここぞとばかりに優位に立とうとしているということですか?」
准「その言い方だと龍がかなりかわいそうなやつに聞こえますが・・・」
桜「おーっと、ここでまた流風さんに動きが出たようです!」
龍「お前こういうの苦手なんだ?へー・・・へーへー。」
夢「べ・別にっ!!苦手じゃ・・・・・・ないもん・・・」
龍「強がるなって~。怖くなったら俺に抱きついてもいいぜ?」
夢「なっ!?なにバッカみたいなこと言ってんのよ!!怖くないし!!むしろうぇるかむだよ!!」
龍(いや・・・涙目で言われても・・・)
准「これは」
桜「じゃあ意見も一致したことですしー。電気消しましょう!」
夢「ひぃ・・・・・・」
×××
桜「んではーまず俺から。えーっとこの前父さんが・・・・・・」
龍「もう怖いな。」
夢「・・・なんで?」
龍「いや・・・何となく・・・。」
桜「もぅ!そこ!!ちゃんと話聞く!!」
夢「ご・ごめんなさい。」
桜「ごほん。えーっと・・・前に父さんが言ってたんだけど・・・・・・・・・・・・」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
夢「うーうーうー~~・・・・・・」(涙目)
龍「・・・・・・怖っ」
准「えげつねー・・・」
菫「そうですか?」
桜「やっぱ菫ちゃんは怖がらないかー。」
菫「ってかその時俺もいたし。」
桜「あっそっか!」
龍「あーー夢?大丈夫??」
夢「もう・・・」
龍「え?」
夢「もうやだぁ・・・もう帰る・・・」
そう言って夢は俺の服の裾を握って半泣きになっていた・・・
夢は本気で怖がってんだろうし・・・不謹慎だと思うけど・・・・・・やばいめちゃかわ・・・(ぐっ)
龍「あーーじゃあ俺と帰ろっか?」
夢「ぅうー」
そう言うとますます裾を握る手に力がこもる。
しかも涙目というオプション付き・・・おぉぉぉ・・・ぐっじょぶ!!
桜「ちょっと!ダメですよ!!何勝手に帰ろうとしてんですか!!」
龍「っち・・・見つかった・・・」
桜「ちゃんと最後までやってから帰って!」
龍「でも夢がもう限界だろ?ってかこうなったのお前の話のせいなんだけど・・・」
桜「あーじゃあ夢さんが残るって言えばいいんだね?大丈夫大丈夫。お願ねー菫ちゃん!」
龍「??」
菫「夢さん・・・今帰ったら後でもっと怖い目に会いますよ?」
夢「ぇ?」
菫「ほら・・・よく言うでしょ?こういうの途中でやめた人はその人の元に災難が降りかかるって・・・」
夢「~っ」
菫「それでもいいなら・・・俺は止めませんけど・・・いいんですか?」
夢「で・でも・・・・・・」
菫「毎晩毎晩・・・あんなのやこんなのが来ても・・・いいんですか?」
夢「~~~~・・・・・・やだ・・・」
菫「じゃあ残りますよね?」
夢「・・・・・・はぃ。」
准「ぅわー秋原もう泣きそうだな。」
桜「泣き顔もかわいいからいいんじゃない?」
龍「お前な!!」
桜「そんなこと言って~本当は流風さんも思ってるくせにぃ~」
龍「なっ!?」
准「しかし・・・普段の秋原ならあんな説得じゃ折れそうにねーのにな。相当混乱してんだな」
龍「そんだけ怖いの苦手なんだな。俺初めて知ったぜ。」
准「ふーん・・・よかったな~(にやにや)」
龍「な・何がだよっ!!」
桜「はーーい。じゃあ始めますよ~。次!菫ちゃん!!」
菫「はいはい。」
夢「あの・・・・・・龍牙・・・」
龍「ん?」
夢「服・・・掴んでても・・・い?」
龍「~~~~ど・どうぞ・・・」(涙目で上目づかいは反則だ・・・)
菫「えーっと・・・これは怖い話っていうか・・・不思議な話なんだけど・・・」
准「ま、いいんじゃね?」
菫「こっちの世界に遊びに来るときに見かける女の子がいるんですよ。最初に見かけたのは少し前なんですけどね・・・その人とすれ違う時・・・俺の横でコケそうになったんで反射的に抱きかかえて助けたんですよ。」
龍「お前も人助けとかするんだな・・・」
准「イメージ的に見てるだけーって感じなのにな。」
菫「いや・・・だっていきなり横で転ばれたら咄嗟に手が出るし・・・」
桜「菫ちゃん反射神経いいもんねー。」
菫「お前に言われたくない。で、話を戻すんだけど・・・その次にまた会った時も転んでたし・・・その次も・・・そのまた次も・・・さっきここに来るときも転んでたんですよ。回りには転ぶような要素が全くないからおかしいなと思ったんでよーく見てみたら・・・・・・・・・」
夢(ごくっ)
龍「・・・・・・・・・」
准「・・・・・・・・・」
菫「・・・・・・自分の足に引っかかって転んでんですよね。」
龍「・・・・・・は?」
菫「それも毎回毎回。不思議じゃないですか?」
准「・・・・・んー・・・まぁ不思議っちゃ不思議だけど・・・」
龍「それ・・・ただのドジな奴ってだけじゃねーのか?」
菫「でも毎回毎回ですよ?石に躓いたり段差があったりとかで転ぶんだったらまだわかるけど・・・毎回毎回自分の足に引っかかって転ぶって・・・」
夢「その子・・・ちゃんと足あったんだよね!?人間だったんだよね!?!?」
菫「ちゃんと足もありましたよ。別に変な感じもしなかったし人間だと思いますけど。」
夢「そ・そっか・・・じゃ、安心だ・・・・・・人間なら私の友達にも同じ様な子、いるって言ってたよ?」
菫「え?こっちじゃそれ日常茶飯事!?」
夢「え・・・そ・そんなことないと思うけど・・・でもそういう子もいるってことだよ!!」
菫「へー・・・」
桜「夢さん、ちょっと元気になったね?」
夢「う・うん・・・菫くんの話はそんなに怖くなかったから・・・」
桜「怖くなったら俺に抱きついてもいいですよー?」
夢「っぇ!?」
桜「ふふふ~」
夢「//////」
龍「おい!!何勝手なこと言ってんだよ!!」
桜「流風さんうるさーい。ってか次は流風さんの番でしょ?早く話して。」
龍「え・・・おれ?っつってもなー・・・いきなりだし・・・」
准「何か聞いた話すればいーじゃん。トイレの花子さんとか」
龍「ベタだな・・・ってかそれよく知らねーし・・・トイレにいる幽霊ってことしか。」
桜「花子さんってだれ?」
龍「その幽霊の名前だろ?」
菫「何で花子さんなんですか?トイレにいたら花子さんなの?」
龍「いや・・・知らねーし・・・」
桜「もう何でもいいから話してー!」
龍「ぇー・・・えーーっと・・・じゃあ・・・これ確か兄貴から聞いた話なんだけど・・・
ある道路をバイク走ってた時の話らしいんだけど・・・その日は友達と盛り上がっちまってかなり遅くになったらしい、だからそれなりのスピードで走らせてたらしい・・・突然ふっと背後から視線を感じたんだと・・・でもそこは高速で、しかも深夜だから回りに走ってる車なんて一台もなかった。兄貴も最初は気のせいかと思って気にしてなかったらしいんだけど・・・いつまでたっても背後から変な気配がしてたんだって。だからサイドミラーをふっと見てみると・・・・・・」
夢(――っ)
龍「・・・・・・すごい形相した婆さんが走ってたらしい・・・しかもバイクと同じスピードで・・・兄貴もびっくりしてスピードメーター見てみると100kmって表示で、おかしいだろ!?と思ってもう一度サイドミラーを見てみるともうその婆さんの姿はなかったらしい・・・・・・」
夢「っ・・・・・・!?」
龍「ま、こんなもんか?」
菫「それは足の早いお婆さんだったんだね。」
龍「いやいやいや、さすがに無理だから!!」
桜「いや、もしかしたら気合でなんとかなるかも!!」
龍「ならねーよ!!」
准「まー・・・どこにでもありそうな話っちゃ話だわな。」
龍「まぁな。実際兄貴も本当に見たのか怪しいもんだぜ。」
桜「んー?ゆーめーさんっ?どうしたのー?俺に抱きつく??」
夢「だだだだ・・・だいじょ・・・ぶ・・・」
桜「あははっ夢さん顔真っ青!大丈夫だって。そんな婆さんが来たら俺が殺してあげるw」
夢「うぅぅぅ・・・ありがとぉぉ・・・」
菫「なかなか夢さんも壊れて来たね。」
准「だな。」
龍「桜は壊れてないのかよ・・・」
菫「アイツはもともと。」
桜「じゃあ・・・次夢さんだけど・・・いける?」
夢「・・・・・・ぅん・・・」
龍「ほんとに大丈夫か?別に無理ならパスしても・・・」
夢「だ・・・だいじょ・・・ぶ!!・・・だって・・・そういうル・・・ルだし・・・私だけ破るわけにわ・・・」
准「ホント優等生だな秋原は。」
菫「いっぱいいっぱいって感じだけどね」
夢「えっとえっと・・・・・・確か・・・・前に鞠から聞いた話なんだけど・・・」
龍「・・・・・・・」
夢「・・・・・・・」
桜「・・・・・・・」
夢「・・・・・・・」
菫「・・・・・・・」
夢「・・・・・・・」
准「・・・・・・・」
夢「・・・・・・・うぅぅ・・・」
龍「え?なに!?なんで泣くんだよ!?」
夢「お・思い出したら怖くなって・・・うー・・・」
准「こら無理だな。」
菫「ですね。おい桜、夢さんはいいだろ?」
桜「えー・・・」
龍「ってか普通に無理だって。勘弁してやって」
桜「うーん・・・ま、いっか。一応俺フェミニストだし~」
菫(はっ)
桜「菫チャン?何で鼻で笑ったの?」
菫「お前の好きなように解釈しろ。」
夢「ご・・・ごめんなさい・・・・・・」
桜「いいよいいよ夢さん。さぁ俺の胸でお泣き。」
龍「ってめー!!どさくさにまぎれて!!!」
桜「流風さん。男の嫉妬は醜いゾ☆」
龍(なにコイツ!イラっとくるんですけど!!)
准「じゃあ最後は俺かー。」
菫「すごいの期待してます」
准「いやいや・・・そんなこと言われてもな・・・」
桜「ま、トリですので!そこんとこよろしく!!ちゃんとオチもつけてね!」
准「それは俺に言うことじゃねーだろ・・・」
夢「・・・・・・」軽く放心状態
准「えーっと・・・じゃあ・・・俺さ・・・途中から気になってたんだけど・・・そこのソイツ・・・・・・誰?」
桜「?」
菫「ソイツって?」
准「ほら・・・・・・そこの・・・・・・」
そう言いながら准平はゆっくりとある方向を指差す・・・
准「秋原!!後ろ!!!」
夢「ぎ・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
龍「び・びびった・・・」
菫「た・たしかに・・・」
桜「う・うん」
3人(夢(さん)の声に・・・)
准「あっはは。ご・ごめんな秋原っ・・・冗談、冗談だからね?」
夢「ふ・・・っ・・・ぇ」
桜「そういう手もありなんだね。」
菫「ま。夢さんみたいなタイプがいないと盛り上がらない手ではあるけど。」
桜「じゃーうちじゃ使えないね。」
菫「だろうな。」
夢「もうやだ!!今度こそ帰る!!もうやだぁ・・・・・・」
龍「ちょ・泣くなってっ。じゅ・准平!!お前責任取れよ!!」
准「おーっともうこんな時間だ!じゃなーまた新学期~」
桜「俺達もそろそろ御暇しよっか。」
菫「そろそろ晩飯の時間だしな」
桜「ってことでー。また涼みに行きますね~」
龍「ちょ、お前ら!!」
夢「ふぇぇぇ・・・・・・」
龍「だ・大丈夫だって。な?もう終わりだから・・・な?」
たまに泣き顔もいいと思ったけど・・・マジ泣きされると大変困るということが嫌というほど身に染みた夜だった・・・
×××
あー・・・長かった・・・なんかだらだらと続けてしまったすいません。
さて、意外な夢の弱点発見です。なんてーか・・・泣きすぎ?いや・・・最後以外は一応半泣きだ!(そういう問題でもない)
まーこの後龍がきっと慰めてくれます。(投げっ放し)
龍の話はあれですねー・・・昔確か似た話がぬ~○~で読んだ気が・・・(すでにうろ覚え)
確かジェットババアだったかな?○~べ~ではその婆さん見た運転手は死んでしまうんですけど・・・まだ本編にすら出てない兄ちゃんを殺すわけにはいかないよね(笑)
とりあえず・・・この話で覚えていてほしいのは菫ちゃんのお話ですから!!とりあえずその話の存在は覚えといてください!!