頭痛い・・・
原因はもちろんアレ・・・・・・。
「あはははははははははは!!」
「アハハハハハハハハハハ!!」
確かまたあの双子がオレと夢に会いに来て、そこで何故か宴会が始まったとこまではいいんだ・・・・・・いやよくないけど・・・
夢は酒弱いし・・・それを理由に適当なこと言ってお開きにしようと思ってたのに・・・・・・
「あっははははは!!」
なんで桜も酒弱いんだよ!!!お前言いだしっぺだろ!!
「夢さんもお酒弱かったんですね。」
少し疲れた顔で菫が俺に話しかける。
「・・・・・・あぁ滅茶弱。1口だけでも酔うのに・・・・・・桜に進められてコップ一杯は飲んでるからな・・・許容量オーバーだよ。」
「桜も缶ビール2缶くらいで酔うんですよね。うちには珍しく・・・」
「皆強いの?」
「そりゃもう。父さんなんか底なし・・・」
あぁ・・・なんとなくそんな感じ。
「・・・ん?みんなって緋粋さんも強いの?」
何となくの想像だけど緋粋さんが酒に強いってイメージはあんまり湧かない。
どっちかっていうと弱そうなのに・・・
「え?そうですよ。母さんはうちで父さんの次に強いから・・・まぁ50本くらいで酔うと思うけど・・・」
「ごっごじゅう!?」
「はい。」
何だそりゃ化け物かよ・・・・・・
50本も飲んだらアル中になりそうだ・・・やっぱ体の作りが違うのか・・・?
「こらー!何2人でこそこそ話してんのー!!菫チャンは俺のだぞー!」
別にこそこそ話してたつもりはないんだけど・・・
いきなり桜が菫の頭の上にぽすっと乗ってそんなことを言ってくる。
「そうだそうだー龍牙は私のだぞー!」
桜のマネをしてるのか夢までそんな発言をしてくる・・・・・・くぅっ・・・素面の時にこれが聞けたらっ!!
「じゃぁ菫チャン!今度は俺と愛を語り合おうか!さぁいざ我らのワンダーランドへー!!」
「・・・・・・1人で行け。」
「冷たいっ・・・冷たいよ菫チャン!!おにぃちゃん泣いちゃうよ!!」
・・・とまぁ夫婦漫才(?)が始まったのをぽーっと見ていたのだが夢がじーっと俺の顔を凝視しているのに気付く。
「・・・なに?どうかしたか?」
なるべく冷静な声で対応する。
「うん・・・あのねぇーぎゅーってして?」
少し舌っ足らずな声とそのセリフにドキっとする・・・
いやいやいや・・・しっかりしろ自分!!頑張るんだ自分!!
前のでわかったんだけど夢は酔ってるときの記憶が全然ないらしい。そんな状態の夢に手を出しても虚しいっつーか・・・それもアリなのかとか思うけど・・・でもなぁ・・・
「ぎゅ・ぎゅーって・・・・・・ハグ?」
しかしやっぱり掴めるチャンスはつかんでおくべきだよな・・・うん。
「はぐ?・・・・・・ちーがーうーっ!ぎゅーってするの!!こうやって!!」
そう言って俺の首の辺りに夢が抱きついてくる・・・
うわっ・・・胸が・・・当たってるんすけど・・・
解ってる・・・分かってるんだ・・・夢は酔ってる・・・酔ってるだけなんだけど・・・・・・
好きな奴にこんなことされたらムラムラするんじゃい!!!
もうこのまま押し倒してやろうか・・・と考えてたときにドンっと新たな衝撃が背中に走る。
「あはははーじゃあ俺もぎゅー!!」
もう菫との話は終わったのか桜が俺の背中を思いっきり締め付ける
「いっ・・・痛い痛い痛い!!ちょっ・・・ギブっ、ギブだって!!痛い!!!」
うっすらと眼尻に涙が溜まる。
何が悲しくて男に抱きつかれなきゃならねーんだ!!
「ちょっ・・・桜!放せってば!!・・・・・・菫!!こいつなんとかしろよ!!」
唯一の救いであるはずの菫に助けを求めると・・・・・・
「・・・皆仲良しだねー。じゃあ俺もー」
菫の足元には数本の空き缶が転がっていた・・・・・・
「っ・・・お・・・まえ!?酔ってんなー!!」
「何言ってるの流風さん。俺は酔ってないよ?全然素面素面。はい、ぎゅー。」
酔ってるやつはそう言うんだよ!!
・・・どうやってこの収集つけたらいいんだ・・・(涙)
×××
薔姐のとこに素敵なお絵かきがしてあったので続きっぽく(笑)
拍手SSでわかるように夢はお酒に激弱です。桜くんも弱いらしいね!
酔った夢は幾分か素直になりますよー。
ちなみに夢は酔ってる時の記憶は飛びますが二日酔いにならないタイプです。
だから次の日に何を言われても自分が酔ってたことすら分かりません。
龍牙は結構お酒強いです。お兄ちゃんに鍛えられました(笑)