今日は俺の最愛の恋人の誕生日なわけで、プレゼントをどうしようか・・・と考えてみた。
今まで付き合ってた女は誕生日になるとブランドもんの服やらアクセやらをねだってきた。
当然夢も同じようなことを言うと思ってた。まぁ金は別に問題ないんだけど、どうせ買うなら本人の好きなもんにしたいからどのブランドの何がいいのか聞いてみたんだが・・・当の本人は
「は?んな高いものいらないよ。貰う理由がないし。」
と来たもんだ。
貰う理由?俺の彼女だってのが理由にならないのか?
女はブランドものとかきれいなものに弱いと思ってたんだけど・・・
「で・・・何で私たちに聞くわけ?」
腕を組んで呆れた顔をした鞠が俺の目の前にいた。
「お前なんてーか・・・器用なんか不器用なんかわかんねーな。」
その横で准平がにやにやと笑っていた。
「俺だって聞きたくねーよ、んなこと。でも本人の夢が欲しいもの言わねーんだもん」
こんなことで悩むとは・・・本当に俺も変わったものだと思う。
「・・・・・・ってか聞き方が悪いんじゃないの。」
「は?」
聞き方?聞き方ってなんだよ・・・俺は普通に聞いたし!!
「どうせ何が悪いかわかってないだろうから言ってあげるけど・・・夢を今までアンタが付き合って来た女の子と同じに見ないほうがいいよ。」
「どういうことだよ?」
「だーかーらー、夢は別にブランドものとかそういうのを求めてないってこと!!」
「へ?」
ある意味衝撃な言葉だった・・・
別に夢をあの女たちを同じに思っていたわけじゃない。
でもやっぱ夢も女なわけだから・・・そういうものが欲しいんだと思ってた・・・
「そりゃ夢だって自分が気に行ったのがあれば欲しいだろうけどさ。あの子はそういうの人に強請るってことはしないよ?どっちかっていうと自分で働いて買っちゃうタイプだね。」
「男として立場ねーな~」
相変わらずにやにやと准平が俺をからかうように小突く・・・・・・うぜぇ・・・
「・・・じゃあ何やればいいんだよ・・・」
「自分で考えたら?」
バッサリ・・・
これじゃ恥も忍んで相談した意味がねぇ・・・
「りゅー、りゅーー」
「んだよ・・・今お前の冗談に付き合ってる暇ねーぞ・・・」
「あははっ、んな当たんなって。優しい准平くんがお前にヒントをやるよ。」
「・・・・・・ヒント?」
「そ。ヒント。まー秋原は物欲がそんなにあるタイプじゃねーみたいだし・・・強請るってことに慣れてないタイプなわけだ。」
「・・・・・・あぁ」
「ってことは物以外でプレゼントするしかねーよなー。」
「・・・・・・?」
「自分が相手に何をされたら嬉しいか考えてみろって。物より思い出・・・プライスレスだぞ!」
・・・どっかで聞いたことのあるようなセリフだな・・・
しかし・・・まぁ一理あるか・・・俺が夢にされたら嬉しいこと・・・
嬉しいこと・・・・・・
嬉しい・・・・・・・・・
「うーわー締まりのない顔になってんな。」
「ちょっと小野くん・・・こういうのって男と女じゃ考えること違ってくると思うんだけど・・・」
「んー?そっか??まぁ元を辿れば同じようなもんだろ。」
「・・・・・・~~」
「よっし!!夢のとこ行ってくるぜ!!」
さてさて・・・はたしてどうなったことやら・・・。
×××
い・一応夢ちゃん誕生日話。
肝心の夢は出てませんが・・・しかも超中途半端ですが・・・・・・
いや・・・実はですね・・・薄情すると今即決で作った話でして・・・その・・・今日が夢の誕生日だって忘れてた・・・みたいな?
えへ・・・ごめんなさい・・・。
この話の続きは・・・書いたほうがいいのかな・・・。書いてーってか書けー。みたいな意見がもしあったら書こうかな。つまり無かったらこれでおしまい。(ぅわ)
夏休みも終わりもう秋なのに暑いなーなんて、クーラーをガンガンにかけた部屋で考えながらベットに寝転がっていたときだった。
またもや悪魔の声が俺の部屋に響いたのである・・・
ピンポーン
「るっかさーん!!あっそびましょー!!」
それは紛れもなくあの双子の片割れの声であった・・・
ここでまたアイツらを入れるときっと面倒なことになる・・・今日は茉珱さんもいないみたいだし・・・居留守しよう。
ピンポーン・・・ピンポーン・・・
「あれ?出ない・・・・・・」
ピンポーンピンポーンピンポーン
あーもう、しつこいな・・・そんだけ押して出ないんだから諦めろよ・・・
ピポピポピポピポピポピポピポピポピポピポピンポーン・・・
俺の意思を読み取りあえて逆らうかのようにチャイムの音はさらにスピードを増して鳴り響いた。
ってかどんだけしつこいんだ・・・・・・
「あれー?やっぱ出ない・・・じゃあしょうがないね。」
「だな。」
ふー・・・やっと諦めてくれ バキン!!
ぇっ!?
なに?なんだ!?今の音!?まさか・・・・・・っ
最悪の事態を想像して急いで玄関に走るとそこにはにっこりと笑った双子が立っていた・・・・・・
壊れたドアの上に・・・・・・
「・・・・・・・・・お前らな・・・どうしてくれんだよこのドア!!」
「えーだって居るのに出ない流風さんが悪いんだよー?早く出てくれれば俺達だってこんな無茶しないって」
まるで悪びれた雰囲気もなく桜は言い放った。
「普通チャイムならして出なかったら留守って思うだろ!?諦めるだろ!?」
「あははっやだなー。流風さん。俺たちが本気であんな居留守に引っかかると思ったの?流風さん如きが俺達を騙そうなんて一億年早いよ?」
「・・・・・・」
笑顔のまま首を傾げて桜は無常にも言い放った・・・
もう何も言うまい。言ってもどうせ聞いてくれないんだ。ってか俺の常識なんて通用しないんだ・・・
とりあえず・・・はめるだけはめて後で修理屋を呼ぼう・・・・・・
×××
「で?」
「え?何??」
「何??じゃなくて、お前ら何しにきたんだよ・・・」
「涼みに。」
あー・・・そういえばこの前海に行った時とか怪談大会の時にまた来るみたいなこと言ってたな・・・
「ってか前も思ったけど本当にここ涼しいねー。」
「だからクーラー効いてるからだって。」
「前にも言ったけど、俺達の世界はこういう技術は発達してないんですよ。」
そういやそんなこと言ってたな・・・
紋章なんて非科学的なもんあるのに・・・何か変なの。
「ねぇ流風さん。この・・・『くーらー』ってやつはどんな作りしてこんな冷たい風が出るの?」
「え・・・」
いきなりそんこと言われても困る。
何でクーラーから冷たい風が出るのかとかその原理とか今まで考えたことない。
だってクーラーはクーラーだし・・・・・・
「・・・・さぁ。そういうもんだって思っとけよ。」
「ようするに知らないんだ。」
「うるせー。」
当たり前のことを聞かれても困るもんだな・・・・・・
「ってかお前ら涼みに来たんならそこら辺で大人しくしてろ。俺は残った宿題やるから。」
「しゅくだい?」
「なにそれ?」
またか・・・・・・
「だー!!もう!!学校から出る課題みたいなもんだよ!!」
「へー。こっちの世界も大変だね。俺達宿題なんかないし。」
「え・・・そっちの学校は宿題ないのか?」
「ってかそもそも学校なんてものないし。だから流風さんたちは夏休みだったかもしれないけど、俺達はそんなのないから普通の日だよ。」
へー・・・そうなんだ。
「・・・・・・まぁとにかく俺は俺のことするからお前らはそこで涼んでろ。」
「えーせっかくのお客さまなのにー。」
「そーだそーだ。」
普通の客はドア壊して入って来ねーんだよ・・・
ピンポーン。
そんな会話をしているとまたチャイムが鳴った。
今度は誰だよ・・・・・・
「よっ!」
自分の部屋から玄関を見降ろすとそこには准平が立っていた。
×××
「なに?お前んちのドア工事中?」
「・・・したくねーけどな。」
「??」
壊れたドアを開けるわけにもいかず准平には窓から入ってもらって俺の部屋に来た。
「おっ?何だお前らまたいんの?」
「こんにちはー。」
「にちはー。」
一応愛想の良い笑顔を浮かべて准平に挨拶する。心無しか桜が不機嫌そうなのは気のせいか・・・?
ま、どうせ聞いたって軽くかわされるんだろうし・・・自分から地雷踏むような真似もしたくねぇ。とりあえず・・・
「お前は何しにきたんだよ?まさかお前まで涼みにきたとか言わねーよな?」
「違う違う。宿題を教えてもらおうと思ってさー。」
そういって准平はドサッと机の上にプリントを出す。
どうみても明らかに一切手をつけた様子はない・・・
「・・・それ夏休みの宿題だろ?もう期限過ぎてんじゃねーのか?」
「こういうのは大抵機嫌から一週間か2週間は待ってくれんだよ。いいから教えろー。」
「・・・・・・写すの間違いじゃねーのか・・・」
「あはは。まぁ固いこというなって!!」
「・・・・・あのなー・・・ってか俺に聞くなよ。」
「なんで?お前頭いいじゃん。宿題も全部出してただろ?」
「頭良いって・・・お前とどっこいどっこいだろ?実験とか美術とかの副教科の宿題は出してねーし。」
「何も勉強しないで、だろ?お前真剣に勉強しねーじゃん。」
「ってかそういうやつのが多いだろ実際。」
「まぁ・・・そうか。」
「ねぇ菫ちゃん。この紙に書いてる文字は紋章かな?」
「こっちの世界に紋章はないって言ってただろ。」
「でもこんな文字見たことないし・・・」
俺と准平がくだらない話をしていると散らばったプリントを見て桜と菫がそんな会話をしていた。
ってかそれ普通に数学のプリントなんですけどね。
「それは数学のプリントだよ。」
「すうがく?」
「・・・・・・計算とかそういう系・・・って説明のしようがねーな・・・」
さっきも思ったけど当たり前のこと教えるのって疲れるな・・・ってかメンドイ・・・
「うーーん・・・やっぱりこっちの世界と俺らの世界じゃ違うとこ多いんだな。」
何が引っかかったのかは知らないが菫がプリントとにらめっこしながらそんなことを呟く。
「まー・・・当然じゃない?それよりこんな訳わかんない文字見ててもしょうがないって。俺たちは涼みに来たんだしー。」
早くも桜は飽きた様子で興味もなさげに菫の持っているプリントと取り上げ投げ捨てた・・・・・・・・って!!それ俺の宿題なんですけど!!
「おい!!もう涼みに来てんならそこでじっとしてろよ!!」
つまんなーいとブーイングを浴びたが・・・これ以上関わることを避け素直に准平に数学を教えることにした。
「は?何だそれ?その式どっから出てきたんだよ?」
「はー?どっからってここに書いてあんだろ。こういう時は何も考えずにその式に当てはめればいいんだよ。」
「なんか納得できねー。」
「いいから文句言わずに答えを埋めろ!!」
人に教えるには自分でわかる3倍は理解していないといけない・・・まさにその通りだ。
いちいちどうでもいいこと聞いてくるもんだからちっとも進まねぇ・・・
「ってか准平・・・もう俺の写せ。教えるの疲れた・・・」
「その言葉を待ってたぜ!」
要するに・・・最初から自分でする気はなかったわけか・・・
「ねー流風さん。ここの答え・・・間違ってんじゃない?」
珍しく静かにしていた桜が俺にそう言った。
「・・・は?」
「だからーここの答え。sinとcosを勘違いしてんじゃない?」
「・・・・・・・・・・」
一応確認してみたら・・・確かにその問題は間違っていた・・・すっげーニアミスなんだけど・・・でも・・・・・・
「・・・・・・何でわかった?」
こいつさっきまでこのプリント見て紋章とかいうのと間違ってなかったか・・・?
「んー?さっき流風さんが言ってたじゃん?あとこの教科書っての流し読みしたら大体理解できたし。」
「り・理解できたって・・・この内容全部か!?」
「うん。まぁ大体はね。」
し・信じらんねぇ・・・・・・この短時間で・・・・・・
「お前・・・すげぇな・・・」
思わず素直に声に出してしまった・・・
「そ?これくらい普通じゃない?」
「いやいやいや・・・普通じゃない。」
「桜にとってはこのくらい普通なんだよ。こいつ大体何でも1回読んだら理解するから。」
すげぇ・・・
やっぱ恐ろしいやつだな・・・
「わからないとこあったら俺が教えてあげようか☆?」
「・・・・・・あとが怖いからやめとく・・・」
とりあえず・・・やっぱりこの双子は未知数だな・・・と思った休日であった・・・
あー・・・ドアどうしよう・・・
×××
すごいよね桜くん!私がそうなりたかったぜ!!
実は龍牙はやれば出来る子です。やる気がないだけです。テストも頑張れば上位レベルです。でもやる気がないからいつもは中間くらい。
准は中間よりちょい下。悪だくみはすっごい冴えるんですけどね(笑)
鞠はギリ上位…くらい。海は完璧最下位層です。夢は首席ー。
桜「怖い話しましょう!!」
龍「うわっ何だお前らいきなり!?」
桜「夏って言えば当然怖い話だよね!!ってことで怪談大会をやりにきました!!」
夢「・・・・・・・・・」
准「夏って・・・そろそろ終わるんじゃね?」
菫「ですよね。俺もそう言ったんですけど・・・」
桜「のんのん。まだギリギリ8月です!8月は夏になります!9月からは秋です!ってことで今しましょう!」
菫「ってな感じにいつものごとく暴走しちゃって。」
准「へー。ま、いいけど。楽しそうだし」
龍「っておい!!あれか?お前らここに出てくるのってもう日常茶飯事設定なんか!?これ突っ込むのって俺だけなんか!?俺がおかしいのかぁ!?」
准「龍・・・俺が良い言葉を教えてやろう。『慣れるが勝ち』だぞ!」
龍「んだそれ!!ってかそこまで順応性がいいお前がおかしいわぁ!!!」
×××
桜「まぁまぁ。頭の堅い流風さんも落ち着いたところで。」
龍「堅くねーよ!お前らが異常なんだよ!!」
桜(さくっと無視)「ぱふぱふー!第一回怪談大会~!!」
准「わ~」ぱちぱち
菫「――。」ぱちぱち
夢「・・・・・・・・・」
桜「司会進行は俺、浅葱桜でお送りしまーすっ!」
龍「・・・・・・」ぱちぱち←突っ込むのが疲れたご様子。
桜「えー・・・ではルールの説明を。」
龍(怪談にルールなんてあんのかよ。)
桜「俺から時計まわりに一人ずつ怖い話をしていってもらいます!以上!!」
龍(短っ!!)
菫「流風さん・・・きっと心の中で桜の言動に一つずつツッコミ入れてるんだろうなー。」
准「なー。慣れるが勝ちって教えてやったのに律儀なやつだ。」
菫「あーそうそう。ちなみに読んでる人にはわからないので順番を発表します。桜、俺、流風さん、夢さん、准平さんです。」
桜「さすが菫チャン!お兄ちゃんのフォローもばっちりだね☆」(ぐっ)
菫「その語尾の☆はやめろ。」
桜「ってな感じでー始めましょう!では照明オフ!!」
夢「く・暗くするの!?」
桜「え?だって怪談って暗い部屋でやるもんでしょ?」
夢「そ・そんなルールないよ!!」
桜「でもそっちのが盛り上がるじゃないですか!」
夢「や・・・あの・・・でも・・・・・・」
龍「夢・・・もしかして・・・怖いのか?」
夢「ぇっ!?」
龍「へー・・・・・・」(にやにや)
菫「おーっと流風さんがイヤラシイ笑いをしているー!これは何を意味するんですかね?解説の准平さん?」
准「これはアレですねー。好きな子の意外な弱点を知って喜んでいるときの笑いですね。」
菫「つまり普段優位に立てないのでここぞとばかりに優位に立とうとしているということですか?」
准「その言い方だと龍がかなりかわいそうなやつに聞こえますが・・・」
桜「おーっと、ここでまた流風さんに動きが出たようです!」
龍「お前こういうの苦手なんだ?へー・・・へーへー。」
夢「べ・別にっ!!苦手じゃ・・・・・・ないもん・・・」
龍「強がるなって~。怖くなったら俺に抱きついてもいいぜ?」
夢「なっ!?なにバッカみたいなこと言ってんのよ!!怖くないし!!むしろうぇるかむだよ!!」
龍(いや・・・涙目で言われても・・・)
准「これは」
桜「じゃあ意見も一致したことですしー。電気消しましょう!」
夢「ひぃ・・・・・・」
×××
桜「んではーまず俺から。えーっとこの前父さんが・・・・・・」
龍「もう怖いな。」
夢「・・・なんで?」
龍「いや・・・何となく・・・。」
桜「もぅ!そこ!!ちゃんと話聞く!!」
夢「ご・ごめんなさい。」
桜「ごほん。えーっと・・・前に父さんが言ってたんだけど・・・・・・・・・・・・」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
夢「うーうーうー~~・・・・・・」(涙目)
龍「・・・・・・怖っ」
准「えげつねー・・・」
菫「そうですか?」
桜「やっぱ菫ちゃんは怖がらないかー。」
菫「ってかその時俺もいたし。」
桜「あっそっか!」
龍「あーー夢?大丈夫??」
夢「もう・・・」
龍「え?」
夢「もうやだぁ・・・もう帰る・・・」
そう言って夢は俺の服の裾を握って半泣きになっていた・・・
夢は本気で怖がってんだろうし・・・不謹慎だと思うけど・・・・・・やばいめちゃかわ・・・(ぐっ)
龍「あーーじゃあ俺と帰ろっか?」
夢「ぅうー」
そう言うとますます裾を握る手に力がこもる。
しかも涙目というオプション付き・・・おぉぉぉ・・・ぐっじょぶ!!
桜「ちょっと!ダメですよ!!何勝手に帰ろうとしてんですか!!」
龍「っち・・・見つかった・・・」
桜「ちゃんと最後までやってから帰って!」
龍「でも夢がもう限界だろ?ってかこうなったのお前の話のせいなんだけど・・・」
桜「あーじゃあ夢さんが残るって言えばいいんだね?大丈夫大丈夫。お願ねー菫ちゃん!」
龍「??」
菫「夢さん・・・今帰ったら後でもっと怖い目に会いますよ?」
夢「ぇ?」
菫「ほら・・・よく言うでしょ?こういうの途中でやめた人はその人の元に災難が降りかかるって・・・」
夢「~っ」
菫「それでもいいなら・・・俺は止めませんけど・・・いいんですか?」
夢「で・でも・・・・・・」
菫「毎晩毎晩・・・あんなのやこんなのが来ても・・・いいんですか?」
夢「~~~~・・・・・・やだ・・・」
菫「じゃあ残りますよね?」
夢「・・・・・・はぃ。」
准「ぅわー秋原もう泣きそうだな。」
桜「泣き顔もかわいいからいいんじゃない?」
龍「お前な!!」
桜「そんなこと言って~本当は流風さんも思ってるくせにぃ~」
龍「なっ!?」
准「しかし・・・普段の秋原ならあんな説得じゃ折れそうにねーのにな。相当混乱してんだな」
龍「そんだけ怖いの苦手なんだな。俺初めて知ったぜ。」
准「ふーん・・・よかったな~(にやにや)」
龍「な・何がだよっ!!」
桜「はーーい。じゃあ始めますよ~。次!菫ちゃん!!」
菫「はいはい。」
夢「あの・・・・・・龍牙・・・」
龍「ん?」
夢「服・・・掴んでても・・・い?」
龍「~~~~ど・どうぞ・・・」(涙目で上目づかいは反則だ・・・)
菫「えーっと・・・これは怖い話っていうか・・・不思議な話なんだけど・・・」
准「ま、いいんじゃね?」
菫「こっちの世界に遊びに来るときに見かける女の子がいるんですよ。最初に見かけたのは少し前なんですけどね・・・その人とすれ違う時・・・俺の横でコケそうになったんで反射的に抱きかかえて助けたんですよ。」
龍「お前も人助けとかするんだな・・・」
准「イメージ的に見てるだけーって感じなのにな。」
菫「いや・・・だっていきなり横で転ばれたら咄嗟に手が出るし・・・」
桜「菫ちゃん反射神経いいもんねー。」
菫「お前に言われたくない。で、話を戻すんだけど・・・その次にまた会った時も転んでたし・・・その次も・・・そのまた次も・・・さっきここに来るときも転んでたんですよ。回りには転ぶような要素が全くないからおかしいなと思ったんでよーく見てみたら・・・・・・・・・」
夢(ごくっ)
龍「・・・・・・・・・」
准「・・・・・・・・・」
菫「・・・・・・自分の足に引っかかって転んでんですよね。」
龍「・・・・・・は?」
菫「それも毎回毎回。不思議じゃないですか?」
准「・・・・・んー・・・まぁ不思議っちゃ不思議だけど・・・」
龍「それ・・・ただのドジな奴ってだけじゃねーのか?」
菫「でも毎回毎回ですよ?石に躓いたり段差があったりとかで転ぶんだったらまだわかるけど・・・毎回毎回自分の足に引っかかって転ぶって・・・」
夢「その子・・・ちゃんと足あったんだよね!?人間だったんだよね!?!?」
菫「ちゃんと足もありましたよ。別に変な感じもしなかったし人間だと思いますけど。」
夢「そ・そっか・・・じゃ、安心だ・・・・・・人間なら私の友達にも同じ様な子、いるって言ってたよ?」
菫「え?こっちじゃそれ日常茶飯事!?」
夢「え・・・そ・そんなことないと思うけど・・・でもそういう子もいるってことだよ!!」
菫「へー・・・」
桜「夢さん、ちょっと元気になったね?」
夢「う・うん・・・菫くんの話はそんなに怖くなかったから・・・」
桜「怖くなったら俺に抱きついてもいいですよー?」
夢「っぇ!?」
桜「ふふふ~」
夢「//////」
龍「おい!!何勝手なこと言ってんだよ!!」
桜「流風さんうるさーい。ってか次は流風さんの番でしょ?早く話して。」
龍「え・・・おれ?っつってもなー・・・いきなりだし・・・」
准「何か聞いた話すればいーじゃん。トイレの花子さんとか」
龍「ベタだな・・・ってかそれよく知らねーし・・・トイレにいる幽霊ってことしか。」
桜「花子さんってだれ?」
龍「その幽霊の名前だろ?」
菫「何で花子さんなんですか?トイレにいたら花子さんなの?」
龍「いや・・・知らねーし・・・」
桜「もう何でもいいから話してー!」
龍「ぇー・・・えーーっと・・・じゃあ・・・これ確か兄貴から聞いた話なんだけど・・・
ある道路をバイク走ってた時の話らしいんだけど・・・その日は友達と盛り上がっちまってかなり遅くになったらしい、だからそれなりのスピードで走らせてたらしい・・・突然ふっと背後から視線を感じたんだと・・・でもそこは高速で、しかも深夜だから回りに走ってる車なんて一台もなかった。兄貴も最初は気のせいかと思って気にしてなかったらしいんだけど・・・いつまでたっても背後から変な気配がしてたんだって。だからサイドミラーをふっと見てみると・・・・・・」
夢(――っ)
龍「・・・・・・すごい形相した婆さんが走ってたらしい・・・しかもバイクと同じスピードで・・・兄貴もびっくりしてスピードメーター見てみると100kmって表示で、おかしいだろ!?と思ってもう一度サイドミラーを見てみるともうその婆さんの姿はなかったらしい・・・・・・」
夢「っ・・・・・・!?」
龍「ま、こんなもんか?」
菫「それは足の早いお婆さんだったんだね。」
龍「いやいやいや、さすがに無理だから!!」
桜「いや、もしかしたら気合でなんとかなるかも!!」
龍「ならねーよ!!」
准「まー・・・どこにでもありそうな話っちゃ話だわな。」
龍「まぁな。実際兄貴も本当に見たのか怪しいもんだぜ。」
桜「んー?ゆーめーさんっ?どうしたのー?俺に抱きつく??」
夢「だだだだ・・・だいじょ・・・ぶ・・・」
桜「あははっ夢さん顔真っ青!大丈夫だって。そんな婆さんが来たら俺が殺してあげるw」
夢「うぅぅぅ・・・ありがとぉぉ・・・」
菫「なかなか夢さんも壊れて来たね。」
准「だな。」
龍「桜は壊れてないのかよ・・・」
菫「アイツはもともと。」
桜「じゃあ・・・次夢さんだけど・・・いける?」
夢「・・・・・・ぅん・・・」
龍「ほんとに大丈夫か?別に無理ならパスしても・・・」
夢「だ・・・だいじょ・・・ぶ!!・・・だって・・・そういうル・・・ルだし・・・私だけ破るわけにわ・・・」
准「ホント優等生だな秋原は。」
菫「いっぱいいっぱいって感じだけどね」
夢「えっとえっと・・・・・・確か・・・・前に鞠から聞いた話なんだけど・・・」
龍「・・・・・・・」
夢「・・・・・・・」
桜「・・・・・・・」
夢「・・・・・・・」
菫「・・・・・・・」
夢「・・・・・・・」
准「・・・・・・・」
夢「・・・・・・・うぅぅ・・・」
龍「え?なに!?なんで泣くんだよ!?」
夢「お・思い出したら怖くなって・・・うー・・・」
准「こら無理だな。」
菫「ですね。おい桜、夢さんはいいだろ?」
桜「えー・・・」
龍「ってか普通に無理だって。勘弁してやって」
桜「うーん・・・ま、いっか。一応俺フェミニストだし~」
菫(はっ)
桜「菫チャン?何で鼻で笑ったの?」
菫「お前の好きなように解釈しろ。」
夢「ご・・・ごめんなさい・・・・・・」
桜「いいよいいよ夢さん。さぁ俺の胸でお泣き。」
龍「ってめー!!どさくさにまぎれて!!!」
桜「流風さん。男の嫉妬は醜いゾ☆」
龍(なにコイツ!イラっとくるんですけど!!)
准「じゃあ最後は俺かー。」
菫「すごいの期待してます」
准「いやいや・・・そんなこと言われてもな・・・」
桜「ま、トリですので!そこんとこよろしく!!ちゃんとオチもつけてね!」
准「それは俺に言うことじゃねーだろ・・・」
夢「・・・・・・」軽く放心状態
准「えーっと・・・じゃあ・・・俺さ・・・途中から気になってたんだけど・・・そこのソイツ・・・・・・誰?」
桜「?」
菫「ソイツって?」
准「ほら・・・・・・そこの・・・・・・」
そう言いながら准平はゆっくりとある方向を指差す・・・
准「秋原!!後ろ!!!」
夢「ぎ・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
龍「び・びびった・・・」
菫「た・たしかに・・・」
桜「う・うん」
3人(夢(さん)の声に・・・)
准「あっはは。ご・ごめんな秋原っ・・・冗談、冗談だからね?」
夢「ふ・・・っ・・・ぇ」
桜「そういう手もありなんだね。」
菫「ま。夢さんみたいなタイプがいないと盛り上がらない手ではあるけど。」
桜「じゃーうちじゃ使えないね。」
菫「だろうな。」
夢「もうやだ!!今度こそ帰る!!もうやだぁ・・・・・・」
龍「ちょ・泣くなってっ。じゅ・准平!!お前責任取れよ!!」
准「おーっともうこんな時間だ!じゃなーまた新学期~」
桜「俺達もそろそろ御暇しよっか。」
菫「そろそろ晩飯の時間だしな」
桜「ってことでー。また涼みに行きますね~」
龍「ちょ、お前ら!!」
夢「ふぇぇぇ・・・・・・」
龍「だ・大丈夫だって。な?もう終わりだから・・・な?」
たまに泣き顔もいいと思ったけど・・・マジ泣きされると大変困るということが嫌というほど身に染みた夜だった・・・
×××
あー・・・長かった・・・なんかだらだらと続けてしまったすいません。
さて、意外な夢の弱点発見です。なんてーか・・・泣きすぎ?いや・・・最後以外は一応半泣きだ!(そういう問題でもない)
まーこの後龍がきっと慰めてくれます。(投げっ放し)
龍の話はあれですねー・・・昔確か似た話がぬ~○~で読んだ気が・・・(すでにうろ覚え)
確かジェットババアだったかな?○~べ~ではその婆さん見た運転手は死んでしまうんですけど・・・まだ本編にすら出てない兄ちゃんを殺すわけにはいかないよね(笑)
とりあえず・・・この話で覚えていてほしいのは菫ちゃんのお話ですから!!とりあえずその話の存在は覚えといてください!!
時々感じ出た。冷たい目をして笑うときがあるな・・・って。
龍「だー!!もう離せよ!!ちょっ!おい!!桜!!夢にチョッカイ出すんじゃねぇ!!!」
菫「まぁまぁ。流風さんは俺と一緒に遊びましょう?」
龍「い・いやだぁぁぁ!!!」
(ずるずるずる)
桜「ふぅ・・・さてと。どう?流風さんやめて俺にしないー?これでも結構モテるんですよ?」
夢「・・・・・・やめとく。」
桜「えー、どーして??」
夢「・・・・・・だって・・・桜くん私のこと別に好きじゃないでしょ?」
桜「・・・・・・んーー」
夢「・・・・でしょ?」
桜「・・・・・・どーしてそう思うの??」
夢「・・・・・・なんとなく。でもわかるよ。」
桜「あははー。まあそうですねー・・・俺が好きなのは菫ちゃんと母さんだけだから。あっ別に夢さんが嫌いってわけじゃないよ?」
夢「うん。それは分かる。嫌いじゃないけど好きでもない・・・ってか興味がないんじゃない?」
桜「・・・・・・へー。夢さんがそういうの言うって何か意外だね。」
夢「えへへ。これでもちゃんと人のこと見てるんだよ?私は私のこと好きじゃない人と付き合ったりしないんで。」
桜「あー・・・その点では流風さんには勝てないねー」
夢「・・・・・・っ///」
桜「夢さんってこういうこと言うとすぐ真っ赤になるねー。そういうとこ可愛いと思うよ(にこ)」
夢「・・・・・・どうも///」
×××
超小ネタ。ちなみにこの前薔姐と話してた時に思いついたネタ。
桜くんは別に夢ちゃんのこと好きじゃないんです。ってことはちゃんと夢ちゃんも分かってます。自分に向けられる好意にのみ鈍い子なんですよ夢さんは。
まぁそれでも桜くんのことはよい友達と思ってるはず。しかし桜くんは思ってないらしい(笑)
まぁママさんパパさんのお友達だものね。
龍「夢・・・ゆーめ・・・っ」
夢「んー・・・・・ぅ」
海「おーーい。ゆめー。」
夢「ぅー・・・・・・ん。」
龍「ちょ・そろそろ起きろってあ・足がしび・・・・・・」
夢「んにゃー・・・・・ふぅ・・・・・・・」
海「あーまた寝た。」
龍「ホントに起きないんだな・・・」
海「おぅ。でもここまで起きないのも珍しいな。結局桜と菫が帰るまで寝てたもんな。」
龍「そうなのか?」
海「あぁ・・・・一時期なんか全然寝れないときもあったみたいだし・・・今は落ち着いてんだろな・・・・。俺これでも一応お前には感謝してんだぜ?」
龍「・・・・・・じゃあ夢といちゃつくのやめろよ。」
海「はー?いちゃついてないだろ??」
龍「スキンシップっていうけどな・・・ボディータッチ多いんだよ!!」
海「えー・・・だって俺ら前からこんなもんだし。」
龍「・・・・・・っけ」
海「お前さー・・・・独占欲強すぎー。カルシウム足りてる?」
龍「・・・・関係あんのかよ。」
海「さぁ?俺に聞かないで。」
龍「お前が言ったんだろ!!」
海「おっまえ俺の頭の悪さ舐めんなよ!!」
龍「自慢すんな!!!」
海「ちぇー。」
龍「・・・・・・ってかお前・・・・そのケーキ何個目?」
海「へ?・・・・・・・5個目だけど?」
龍「ぅえ・・・よく食えるな・・・・・・」
海「俺はー部活で体動かしてるから腹減るの。ってか何でお前1口しか食べてねーの?」
龍「・・・・・・ってか何でお前そんなに食えるの?これめっさ甘くねぇ?」
海「んー・・・まぁ市販のケーキよか甘いわな。でも俺甘いの食えるし。」
龍「そんなレベルじゃねーだろ・・・・・・・コレ」
海「そっか?」
龍「俺1口でダウン・・・・・・あとお前にやる・・・・・」
海「えー?うまいのに。」
龍「それに・・・・・何か微妙に葉っぱっぽい味がしたんだけど・・・」
海「そういうケーキなんじゃねーの?ほら・・・時々葉の乗ってるケーキあるじゃん?」
龍「いや・・・あれ喰わねーだろ・・・」
海「は?俺喰うけど?」
龍「(こいつの胃袋どーなってんだ・・・)」
×××
薔姐とこの緋粋さん曰くあのケーキは普通のケーキの15倍甘くて雑草入りだそうです。ひどぃ・・・・・・
龍は1口でダウン―。まぁ1口なんで雑草に当たったりもしないでしょう。
海くんえっらい食べてます。彼別に甘党ってわけじゃないんですが・・・何でも食べれます。大体。死なないような範囲ですよ。だからバイキング大好き!(超今考えた。)
ってか夢ちゃん起きませんねー。(笑)